攪拌機とは

様々な固体・液体を均一に混ぜ合わせます

攪拌(Agitation)とは、容器内(パイプライン中を含む)の2種以上の物質(液-液、固-液、気-液)を攪拌翼によって機械的にかき混ぜ、物理的、化学的に必要な混合状態にする操作のことです。攪拌装置により内部を適切な流動状態に保ち、材料を均一に混ぜ合わせることが可能です。攪拌には、液体に混ぜた固体の沈殿を防止したり、化学反応を促したりする役割もあります。導入により作業効率が良くなるのはもちろん、動力が大きい攪拌機を使用すれば、高粘性物質も容易に混合することが可能です。

攪拌機の原理

攪拌機の原理

攪拌機の代表であるディゾルバーを例で示すと、攪拌槽内部の攪拌軸先端に、攪拌翼(ブレード)が付いています。機械を稼働すると、電動でブレードが回転し、中に入っている固体や液体を攪拌します。基本的には一定速度、一定方向で回転するものが多いですが、変速方式の採用で適正な攪拌流動の選定が可能です。構造はシンプルですが、高速ミキサー(ディゾルバー)でタービン型ブレードを高速回転させ、ブレード円周上のタービン状チップによって衝撃と剪断作用を起こします。特に凝集粉粒体の破壊に効果的です。攪拌槽内は、全体流動が好ましいとされています。

攪拌機の種類

攪拌機の種類

攪拌機は、攪拌槽移動式の自立型、攪拌槽固定の懸垂型、攪拌槽と駆動部が一体のタンクミキサー型の3つに大別されます。また、取り付けるブレードの種類は円周上タービン状チップ折曲げ型の低粘度用と、チップ溶接式の中粘度用があります。ほか、攪拌翼の種類はプロペラ翼やピッチパドル翼などです。
本機の昇降は油圧式が主流で、一部、手動式もあります。
仕様により冷却、加熱、真空減圧もできます。

攪拌機の使用用途

攪拌機の使用用途

攪拌機は、ただ物質を混ぜるだけではありません。低粘度より中粘度の流動性のある液体や固体(粉粒体)と、液体との混合物によってできる粘性体(ペースト)の混合、攪拌、分散、溶解に欠かすことのできない、凝集粒子の解砕や分散機械処理前のプレミキシング操作として広くご利用いただけます。主に、塗料、印刷インキ、樹脂、紙コーティング材、接着剤、化学薬品、その他流動性物質の処理に採用していただいております。